25.荒井カオル 『だれが「ノンフィクション」を殺すのか』

著者プロフィール/荒井カオル

1977年生まれ。男性。出版社勤務を経て、2005年にフリーライターとして独立。
三度のメシよりライブを好み、ピアニスト上原ひろみのライブを年間50公演観る。
長所=凝り性。短所=凝り性。Twitterのアカウントは @araikaoru
メールアドレスはsanofile110@gmail.com

猪瀬直樹氏(現・東京都知事)の指摘をきっかけに、ノンフィクション作家・
佐野眞一氏の盗用・剽窃問題を調査開始。
2012年10月から12月にかけ、ネットメディア「ガジェット通信」に
短期集中連載「佐野眞一氏のパクリ疑惑に迫る」を寄稿。
http://bit.ly/Ty0TNG

【博士による著者紹介】

正体不明のライター。
Twitterを通じて相互フォローしたのは2年程前。
長く面識のないままネット上の名前を知る存在だった。
そして、ボクが佐野眞一剽窃問題を知ったのは、ハシシタ問題発覚後、10月21日、イベントでご一緒した猪瀬直樹さんから直接、うかがった。
佐野眞一さんの著作のファンだっただけに少なからずショックだった。
そして佐野眞一検証はネットニュースの『ガジェット通信』で始まった。
「これは大変なことになる!」
と直感したが、実際には、ネットの中だけの騒ぎ、しょせんはボヤに過ぎず、新聞社や大手出版社にこの話題が飛び火することはなかった。

触らぬ神に祟りなし――。

Twitter上で知る限りでも、荒井カオルは謎めいていた。
一年の半分は旅路。
アーティストのライブツアーの追っかけに費やしている。
しかも単独行であり、どうやら誰ともつるんでいない。
同業者の誰に聞いても彼が何者か知らなかった。

2月13日、荒井カオルをDMで昼食に誘った。
「名前で誤解するかもしれませんが……一応、男です」と返事があった。
無論、ナンパのつもりはない(笑)
内心では、荒井カオルというライターへの興味であったので、ライブ評をお願いするつもりであった。
しかし、結局、協議の末、この連載となった。

触らぬ神に祟りなしは、触らぬ紙に祟りなしだ。

せっかくのノータブー。
紙にあらずのメルマガ。
字数制限も、しがらみもない。
言葉を尽くすことも出来るだろう。

その後、荒井カオルは、“あの”日垣隆のスタッフライターであり、名うてのゴーストライターであるという内部情報も得た。
日垣隆問題も、業界では闇に葬られた騒ぎであっただろう。

ボクの敬愛する故・竹中労は芸能界の超大御所、森繁久彌との論争をきっかけに、ゴーストライターから名乗りを上げ、その正体を現した。

荒井カオルとは一体、何者か?
本人語りを含めて、この連載を見守りたい。